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2008/12/12 :: 高圧実験用小型加圧装置 新発売
!!$img3!!
基礎科学分野の実験装置に関わる企業が広島にあります。三菱重工のグループ会社・潟潟ーセンエンジニアズ(広島市西区)は、愛媛大学地球深部ダイナミクス研究センター(愛媛県松山市)の西山宣正助教(地球深部物質構造動態解析部門)からの課題に応えて、高圧実験用の油圧式小型一軸プレス装置「RPプレス」RP-50を開発しました。
50トンの荷重を発生することができるRP-50の高圧プレス部分は円筒状をしており、その直径は90ミリメートル、高さは180ミリメートル、重さは約8キログラムと、きわめて小型かつ軽量です。被加圧体を置くことができる空間は、直径50ミリメートル、高さ75ミリメートルが確保されており、そこに様々なタイプの高圧発生アンビルアセンブリー(ブリッジマン型、ドリッカマー型、トロイダル型、DIA型など)を設置することが可能です。また、高圧プレスのフレーム部分には、直径30ミリメートルの円形の穴が4か所あり、これらの穴と、アンビルの隙間を通して、高圧下に置かれた試料に、X線や中性子線を照射し、高圧下における回折実験を行うことができます。!!$img1!!
「RPプレス」はフレームとラムシリンダーを一体化し、ストップ弁や圧力表示器をコンパクトに装着することによって、加圧状態のまま油圧装置から高圧プレスを切り離して手運びすることを可能にしました。このことは、高圧下におけるX線および中性子線回折実験を、放射光実験施設および中性子実験施設で行う際には、大きなメリットになる可能性があります。従来は、このような実験施設で油圧式高圧発生装置を使用して実験を行う場合、専用実験ハッチに油圧式プレスを常設し、そこで実験を行っていました。今回開発したRPプレスは小型軽量で、かつ高圧プレスだけを油圧装置からは切り離して使用できるので、高圧プレス専用ハッチ以外においても、実験ができると期待されています。これにより、これまで高圧下で行うことが困難であった測定にも、“圧力”というパラメータを導入する可能性が開かれると思われます。
さらに、1台の油圧装置に対し複数台の油圧プレスを使用することにより、油圧装置と高圧プレスを、その加圧状態を保持したまま切り離すことができるという特徴を最大限に生かすことができます。つまり、複数の高圧プレスを加圧状態で実験待機させることが可能になり、かつ、1台の高圧プレスで測定を行っている最中に、他の高圧プレスを油圧装置に連結し、圧力条件を変化させ、次の測定に備えることができます。このような使用方法は、実験装置の使用時間が限られる放射光実験施設や中性子実験施設で有効であると考えられます。高圧プレスが実験ハッチに固定されている場合、あるいは高圧プレスが1台しかない場合は、圧力条件を変化させている間は測定を行うことができませんが、RPプレスを複数台使用すれば、ビームタイムを有効に利用し、かつ複数の実験テーマを平行して進めることも可能になります。
リョーセンエンジニアズは、同じ広島市西区にあるテクノ環境機器鰍通じて物質科学実験分野に拡販していくとし、テクノ環境機器は来年1月に愛媛大学に1号機を納入し、7月12日から東京で行われる「高圧力科学と技術に関する国際会議」(主催:国際高圧力科学技術連合&日本高圧力学会)では世界の研究者に向けてこのプレスを紹介する予定です。
!!$img2!!
RP-50は加圧フレームと油圧装置からなり、油圧装置は手押し台車の上に手動ポンプと増圧器、流量調整器などを組み込み配管されています。加圧時及び降圧時には、フレームと油圧装置はワンタッチで着脱することができる高圧ホースで接続されます。フレームとホース、油圧装置を含むRPプレス装置RP-50一式の定価は4百万円です。
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基礎科学分野の実験装置に関わる企業が広島にあります。三菱重工のグループ会社・潟潟ーセンエンジニアズ(広島市西区)は、愛媛大学地球深部ダイナミクス研究センター(愛媛県松山市)の西山宣正助教(地球深部物質構造動態解析部門)からの課題に応えて、高圧実験用の油圧式小型一軸プレス装置「RPプレス」RP-50を開発しました。
50トンの荷重を発生することができるRP-50の高圧プレス部分は円筒状をしており、その直径は90ミリメートル、高さは180ミリメートル、重さは約8キログラムと、きわめて小型かつ軽量です。被加圧体を置くことができる空間は、直径50ミリメートル、高さ75ミリメートルが確保されており、そこに様々なタイプの高圧発生アンビルアセンブリー(ブリッジマン型、ドリッカマー型、トロイダル型、DIA型など)を設置することが可能です。また、高圧プレスのフレーム部分には、直径30ミリメートルの円形の穴が4か所あり、これらの穴と、アンビルの隙間を通して、高圧下に置かれた試料に、X線や中性子線を照射し、高圧下における回折実験を行うことができます。!!$img1!!
「RPプレス」はフレームとラムシリンダーを一体化し、ストップ弁や圧力表示器をコンパクトに装着することによって、加圧状態のまま油圧装置から高圧プレスを切り離して手運びすることを可能にしました。このことは、高圧下におけるX線および中性子線回折実験を、放射光実験施設および中性子実験施設で行う際には、大きなメリットになる可能性があります。従来は、このような実験施設で油圧式高圧発生装置を使用して実験を行う場合、専用実験ハッチに油圧式プレスを常設し、そこで実験を行っていました。今回開発したRPプレスは小型軽量で、かつ高圧プレスだけを油圧装置からは切り離して使用できるので、高圧プレス専用ハッチ以外においても、実験ができると期待されています。これにより、これまで高圧下で行うことが困難であった測定にも、“圧力”というパラメータを導入する可能性が開かれると思われます。
さらに、1台の油圧装置に対し複数台の油圧プレスを使用することにより、油圧装置と高圧プレスを、その加圧状態を保持したまま切り離すことができるという特徴を最大限に生かすことができます。つまり、複数の高圧プレスを加圧状態で実験待機させることが可能になり、かつ、1台の高圧プレスで測定を行っている最中に、他の高圧プレスを油圧装置に連結し、圧力条件を変化させ、次の測定に備えることができます。このような使用方法は、実験装置の使用時間が限られる放射光実験施設や中性子実験施設で有効であると考えられます。高圧プレスが実験ハッチに固定されている場合、あるいは高圧プレスが1台しかない場合は、圧力条件を変化させている間は測定を行うことができませんが、RPプレスを複数台使用すれば、ビームタイムを有効に利用し、かつ複数の実験テーマを平行して進めることも可能になります。
リョーセンエンジニアズは、同じ広島市西区にあるテクノ環境機器鰍通じて物質科学実験分野に拡販していくとし、テクノ環境機器は来年1月に愛媛大学に1号機を納入し、7月12日から東京で行われる「高圧力科学と技術に関する国際会議」(主催:国際高圧力科学技術連合&日本高圧力学会)では世界の研究者に向けてこのプレスを紹介する予定です。
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RP-50は加圧フレームと油圧装置からなり、油圧装置は手押し台車の上に手動ポンプと増圧器、流量調整器などを組み込み配管されています。加圧時及び降圧時には、フレームと油圧装置はワンタッチで着脱することができる高圧ホースで接続されます。フレームとホース、油圧装置を含むRPプレス装置RP-50一式の定価は4百万円です。
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基礎科学分野の実験装置に関わる企業が広島にあります。三菱重工のグループ会社・潟潟ーセンエンジニアズ(広島市西区)は、愛媛大学地球深部ダイナミクス研究センター(愛媛県松山市)の西山宣正助教(地球深部物質構造動態解析部門)からの課題に応えて、高圧実験用の油圧式小型一軸プレス装置「RPプレス」RP-50を開発しました。
50トンの荷重を発生することができるRP-50の高圧プレス部分は円筒状をしており、その直径は90ミリメートル、高さは180ミリメートル、重さは約8キログラムと、きわめて小型かつ軽量です。被加圧体を置くことができる空間は、直径50ミリメートル、高さ75ミリメートルが確保されており、そこに様々なタイプの高圧発生アンビルアセンブリー(ブリッジマン型、ドリッカマー型、トロイダル型、DIA型など)を設置することが可能です。また、高圧プレスのフレーム部分には、直径30ミリメートルの円形の穴が4か所あり、これらの穴と、アンビルの隙間を通して、高圧下に置かれた試料に、X線や中性子線を照射し、高圧下における回折実験を行うことができます。
「RPプレス」はフレームとラムシリンダーを一体化し、ストップ弁や圧力表示器をコンパクトに装着することによって、加圧状態のまま油圧装置から高圧プレスを切り離して手運びすることを可能にしました。このことは、高圧下におけるX線および中性子線回折実験を、放射光実験施設および中性子実験施設で行う際には、大きなメリットになる可能性があります。従来は、このような実験施設で油圧式高圧発生装置を使用して実験を行う場合、専用実験ハッチに油圧式プレスを常設し、そこで実験を行っていました。今回開発したRPプレスは小型軽量で、かつ高圧プレスだけを油圧装置からは切り離して使用できるので、高圧プレス専用ハッチ以外においても、実験ができると期待されています。これにより、これまで高圧下で行うことが困難であった測定にも、“圧力”というパラメータを導入する可能性が開かれると思われます。
さらに、1台の油圧装置に対し複数台の油圧プレスを使用することにより、油圧装置と高圧プレスを、その加圧状態を保持したまま切り離すことができるという特徴を最大限に生かすことができます。つまり、複数の高圧プレスを加圧状態で実験待機させることが可能になり、かつ、1台の高圧プレスで測定を行っている最中に、他の高圧プレスを油圧装置に連結し、圧力条件を変化させ、次の測定に備えることができます。このような使用方法は、実験装置の使用時間が限られる放射光実験施設や中性子実験施設で有効であると考えられます。高圧プレスが実験ハッチに固定されている場合、あるいは高圧プレスが1台しかない場合は、圧力条件を変化させている間は測定を行うことができませんが、RPプレスを複数台使用すれば、ビームタイムを有効に利用し、かつ複数の実験テーマを平行して進めることも可能になります。
リョーセンエンジニアズは、同じ広島市西区にあるテクノ環境機器鰍通じて物質科学実験分野に拡販していくとし、テクノ環境機器は来年1月に愛媛大学に1号機を納入し、7月12日から東京で行われる「高圧力科学と技術に関する国際会議」(主催:国際高圧力科学技術連合&日本高圧力学会)では世界の研究者に向けてこのプレスを紹介する予定です。
RP-50は加圧フレームと油圧装置からなり、油圧装置は手押し台車の上に手動ポンプと増圧器、流量調整器などを組み込み配管されています。加圧時及び降圧時には、フレームと油圧装置はワンタッチで着脱することができる高圧ホースで接続されます。フレームとホース、油圧装置を含むRPプレス装置RP-50一式の定価は4百万円です。
【修正】