2012/06/20 :: 清涼ミスト電気使わず [日本経済新聞]
!!$img1!!
窒素ガスで水噴霧
ポンプなど高圧機器開発のテクノ環境機器(広島市、山崎曙社長)は電気使わずに微細な水を噴霧する小型のミストシャワー装置を開発した。装置内の水の圧力を利用する仕組みで、7月に発売する。公園や屋外イベント会場などで暑さを緩和する目的での利用を見込む。高圧機器の開発ノウハウを応用し、製造業以外に顧客を広げるのが狙いだ。
貯水タンクに水を注ぐと圧力が生じ、内部に充填してある窒素ガスが膨張し、水を噴霧できる。あらかじめ水道から貯水タンクに水をためこんでおけば、水道や電気がない場所に移動しても利用できる。
本体は縦横32aで、高さは93a。貯水量は10g。2種類のノズルを用いて噴霧量を調節し、2・5〜7時間連続で利用可能。芳香や防虫の効果が期待できるアロマ水溶液を混ぜて噴霧する機能を設けた。初年度500台の販売を目指す。
昨年10月に試作品を開発し、市場調査を展開。屋外や工場内での熱中症対策の製品として需要が見込めると判断した。「各種のアロマ水溶液を含ませることで、冷感や芳香、防虫などの効果が期待できる」(山崎社長)という。
電気を使わない節電向け商品としてイベント会社や機材レンタル会社などに売り込む。OEM(相手先ブランドによる生産)による提供も視野に入れる。
電気を使わず微細な霧を出す仕組みを応用した新商品の開発も進める。屋上の太陽光発電パネルを冷却して発電効率の低下を防ぐ機器を大手企業と検討中だ。